上京と同時に考えておきたい親の介護のこと

いざ上京すると考えた時、頭の念頭に入れておきたいのが、いずれは自分の親が動けなくなる時がくるということ。
上京する楽しみを考えるのは構いませんが、将来的にどんなことが待ち構えているかを想像し、現実を見ることも大切です。
もし親が動けなくなった場合、子どもが介護をするのは自然なことです。
そのため、親の介護のために東京から地元に帰らなければならない可能性も出てくるでしょう。
親を介護せずに、施設に入れるという選択肢もありますが、今までお世話になってきたのに申し訳ないという気持ちになる人が多いのが実情です。
しかしだからといって、家で面倒を見てみると、それが大きなストレスになり、介護うつになるような場合もあります。

実際、介護うつになる要因は色々あります。
まず最初に、今まで元気に動いて自分を育ててくれた親がまともに動くことができなくなってしまったという精神的なショックがあります。
親の置かれている現状を見て、最初は動揺が隠せないものです。
動揺がある程度やわらいでくると、次に疲労が体を蝕みます。
普段自分の生活もしつつ親の面倒を見ることは簡単なことではありません。
人の体を起こすだけでもかなりの重さがあり、排泄関連の処理など心身共に疲れてしまいます。
また、親が要介護状態になったことによって外部との接触がなくなり、認知症を発症するケースも少なくありません。
身体が不自由だけでなく、精神的にも安定しない親を目の当たりにするのは辛いことです。
認知症は、感情の起伏が激しくなります。
さっきまで感謝の言葉が出ていたのに、急に暴言が出ることは日常茶飯事であり、面倒を見ているのに暴言を吐かれて言うことを聞いてくれないような苦しい状況に追い込まれてしまいます。
このような状況になると、介護する側の精神は当然ながら疲弊しきってしまうでしょう。
介護うつは場合によっては、自殺を誘発してしまいます。
それは絶対に避けたいことです。
親が認知症になり、手に負えないと感じ始めたなら、自分を守るためにも、プロに頼むことが大切です。

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